就活は効率的・効果的に!

大学4年のうち、1年以上を就活に捧げる。大学は就職予備校ではありません。そんな本末転倒な状況を打破するために、効率的効果的な就活をお勧めしたい。そんなの思いから、人材業界に関わって30年の筆者が、今までのノウハウ・経験から、就活生に役立つ情報を提供します。

自己分析はするな!

就活といえば、「まずは自己分析!」と思っている方が多いのでは?

ハッキリ、言います。自己分析なんて時間の無駄です。

就活は時間との勝負です。もっと効果的に進めましょう。

 

「なんで?」「じゃー、どうすればいいの?」という疑問にお応えしますね。

興味のある所からお読みください。

 

●この記事のポイント

①ES(エントリーシート)が生まれたのは、1992年(約30年前)

②自己分析は、「未知なるES対策」をきっかけに、1994年から普及した(約30年前)

③今では、ESは非常に一般的。ESの内容も合格例も幅広く紹介されている。

④ESの回答を徹底的に考え抜けば、それで十分。

5W1Hの視点で考え抜く。公開されているESの合格例も参考にする。

そうすれば自然に「自己分析」はできるし、面接対策にもつながります。

※ただし、面接は“慣れ“が必要なので、友人・先輩と模擬面接をしよう。

⑤結論:「自己分析」は必要ない。時間の無駄!

 

●INDEX

1.「ES(エントリーシート)」はいつ生まれた?

2.「自己分析」はいつ生まれた?

3.自己分析をしない代わりに、何をすればいい?

 

●ここから本文

1.「ES(エントリーシート)」はいつ生まれた?

【答え】今から約30年前(1992年)です。

ESを最初に作ったのはSONYの人事。今のESとほとんど同じです。

 

当時SONYは新しいものを次々と生み出し、

世界的にも今の「GAFA」のような存在でした。

GAFA・・GoogleAppleFacebookamazonの略。

 

ワールドワイドで時代の先端を走っていたSONY

「『新しいものは異質なものが集まった中から生まれる』と考えています。

学歴を重んじてその結果、出身大学が偏ってしまっては

同質の人間ばかり集まることにもなりかねない」という趣旨で、

当時としては画期的な「学校名不問」を打ち出しました。

※今のGAFAに似てますね。時代は繰り返されます。

 

その学校名不問採用のツールとして作ったのが、エントリーシート

「学校名不問採用」はそれほど広がりませんでしたが、

エントリーシートは各社がこぞって導入し、今では非常に一般的な採用手法となっています。

※当時のESは手書きだったのですが、内容は今とほとんど変わっていません。

※ES普及の背景はインターネットの普及が大きいのですが、そのことはまた別の機会に・・。

 

2.「自己分析」はいつから生まれた?

【答え】ESが生まれた直後の1994年(これも約30年前)です

 

就活生が自己分析なるものを始めたのは、1994年から。

1991年にバブル経済が破綻し、各企業の新卒採用に大きく影響を及ぼし始めたのが1994年でした。

就職氷河期」という言葉が生まれたのも、この時期からです

そこで出てきたのが、(多分)初の就活塾“我究館”が出した『絶対内定』なる本です。

※不況なので、企業に採用予算は減少。「なら、困っている学生相手に商売しよう」という発想です

この書籍で紹介された「自己分析」という手法が当時は非常に目新しく、

リクルートなどの大手就職情報会社も使い始め、大きく広がりました。

 

また、前述したSONYのESによる選考方法を各社が取り入れ始め、

ESが一般化したのもこの頃。そのES対策としても、自己分析という手法が非常に有効でした(当時は、「ESってなんだ?」という状態でした)。

 

つまり、「就活を始める時は、まず自己分析から」という手法は、

今から30年前にできた、古~い手法なのです。

 

 

3.自己分析をしない代わりに、何をすればいい?

【答】ESのよくある質問を、徹底的に考え抜く。

考え抜くポイントは「5W1H」です。

ESを徹底的に考えることで、面接対策にもつながります。

ただし、面接は“慣れ”が必要なので、友人や先輩にお願いして、

模擬面接を行ってください。

 

ESで決まって聞かれる質問に対して、徹底的に考え抜く。

また、いまは合格したES例もたくさん公開されていますので、参考にする。

 

 

その代わり、ESの回答項目を

5W1H」の視点で徹底的に掘り下げ、

ESの内容をより具体的にし、映像のように伝わる内容にしましょう。

※もちろん、多少の「盛り」はOKです。

 

例えば、「学生時代に力を入れたこと」であれば、下記のような感じです

・いつ(WHEN)

・どのような場面・状況で(WHERE)

・誰と、どんな立場で(WHO)

・具体的に何をしたのか? なんの課題を解決するために?(WHAT)

・どんな目的で? どんな思いで?(WHY)

・どのように行ったのか? その結果は?(HOW)

※少々、「盛って」いても大丈夫です。

 

就活は時間との勝負です。

自分の生まれてきてからのことを、たくさんのシートを埋めることで

振り変えることほど、無駄なことはありません。

効率よく、就活を進めましょう!